专利摘要:

公开号:WO1989005330A1
申请号:PCT/JP1988/001252
申请日:1988-12-10
公开日:1989-06-15
发明作者:Akira Yabe;Hiroyuki Niino;Shozaburo Nagano;Masahiro Hosoi;Takatoshi Kuratsuji;Kazuaki Hotta;Masashi Nakano
申请人:Teijin Petrochemical Industries, Ltd.;Japan As Represented By Director General, Agency O;Kabushiki Kaisha Djk Research Center;Nec Corporation;
IPC主号:B29C59-00
专利说明:
[0001] 明 細 書
[0002] 癸明の名称
[0003] 表面の状態が改質された芳香族ポリマー成形品およびその製造方法 技術分野
[0004] 本発明は表面の状態が改質された芳香族ポリマ一成形品およびその製 造方法に関する。 更に詳しく説明すると、 本発明は芳香族ポリマー成形 品に紫外レーザーを或る特定条件下で照射し、 その成形品の表面の状態 を改質すること、 殊に表面の変色、 接着性、 易滑性、 描画性などを改良 することに関する。
[0005] 背景の技術
[0006] ポリマー成形品、 殊にポリマーフィルムの表面の状態を改質する技術 は、 化学的或いは物理的手段を用いて行なう方法が数多く提案されてい る。 特に記録材料としてのフィルムの利用は、 最近急激に発展しつつあ り、 そのためのフィルムの表面の改質は必要不可欠の技術である。
[0007] —方ポリマー成形品の改質の 1つの手段と して、 エキシマレ一ザ一の 如き大出力の紫外レーザーを利用することが最近提案された。 その代表 的な報告について以下説明する。
[0008] ( 1 ) 「レーザー研究」 第 8巻第 6号 9 4 1 ( 1 9 8 0 ) :
[0009] この河村良行氏らの "エキシマレーザーによる P M M Aのホトエッチ ング" という表題の論文には、 ポリメチルメタアタ リ レー ト (P M M A ) に K r F レーザーを照射し、 パワー密度とフルエンス (エネルギー密度) を種々変えることによってエッチングの深さに与える影響について報告 している。 (2) 米国特許第 4, 247 , 496号明細書:
[0010] この特許にはボリ プロ ピレンフィルム或いはポリエチレンテレフタ レ 一トフイルムに、 紫外ランプを用いて紫外線を照射して後または照射し つつ延伸を行うことによって、 これらフィルムの表面を改質する方法が 記載されている。 この特許には、 上記紫外線照射と延伸の組合せにより、 フィルムはスリ ッパリー ( S 1 ippery) 性が改良され、 光沢性がなくな り、 吸湿性および吸油性が改善されまた描画性が発現すると記載されて いる。
[0011] 従って、 この特許は、 延伸と紫外線照射を前記条件下で組合せて、 ポ リ プロ ピレンフィルムまたはポリエチレンテレフタ レー トフイルムなど の表面を改質する方法を開示しているのであって、 紫外線照射のみでフ ィノレム表面を改質する方法は何等開示してはいない。
[0012] ( 3 ) APPI. Phys.Lett.43 (8) 7 1 7 (1 983)
[0013] この J .E .Andrewらの "Direct etching of polymeric materials using a XeCfi laser" という表題の論文には、 ボリエチレンテレフ タレー トフィルムに XeC£ レーザーを照射すると、 照射された部分が 分解し、 エッチングされることが報告されている。 また同論文にはポリ ィ ミ ドおよびフォ卜レジス トも同様にエッチングされることが記載され ている。
[0014] ®
[0015] ( 4 ) I BM Technical Disclosure Bulletin Vol.26 No.
[0016] 6 3049 C1 983) :
[0017] この S . E - B lrnnらの" Archival S torage with U V Lasers" とい う論文には、 200 n m以下の波長のレーザーを高分子に照射すると、 照射した個所が瞬間的に効率よくアブレーシヨン (ablation) すること この ablative featureを利用すると、 低いフルエンス (エネルギー密度) でポリマー材料中に高密度の情報を記録することができることが記載さ れている。
[0018] しかしながら、 この方法は閾値程度のフルエンスでアブレーショ ンに より高分子材料に情報を記録しょうとする場合、 レーザーの照射一未照 射領域間の反射率の差はアブレーショ ンが生起しているにも拘らず、 顕 著ではない。 一方反射率の差を拡大しょうとすれば、 より高いエネルギ 一密度のレーザーを使用する必要がありまたレーザーと して 2 0 0 n m 以下の短い波長のレーザーを使用せざるを得ないという欠点がある。 ( 5 ) Laser Processing and Diagnostics, Proceedings of an
[0019] I nternational C onf erence, U niversity of L inz, Austria, J uly 1 5 - 1 9 , 1 9 8 4の 3 4 3 ~ 3 5 3頁:
[0020] R, S rinivasan力 S "Ultraviolet Laser Ablation of Organic Polymer F ilms" という表題の論文において、 ボリエチレンテレフタ レー ト、 ポリ イ ミ ド、 ポリ メチルメ タァク リ レー トなどのポリマーのフ イルムに、 数種の波長の紫外レーザーを照射すると、 フィルム表面にェ ツチングが認められたことが報告されている。
[0021] この論文によれば、 アブレーションには閾値が存在し或る一定以上の フルエンスで照射しないとアブレ一シヨ ンは起らないと記載されている。 この "閾値" は照射される高分子の種類によって異なるほか、 照射に使 用するレーザーの種類によつて変る。 例えばポリカーボネー トの閾値は 下記の通りであることが R. Srinivanらによつて報告されている。 紫外レーザーの種類 (癸振波長) 閾値
[0022] XeCfi ( 3 0 8 n m) 約 3 0 OraJ/cm2
[0023] r F ( 2 4 8 n m) 約 2 OcO mJ/cm2
[0024] A r F C 1 9 3 n m) 約 5 0 mJ/cm2
[0025] 上記ポリカーボネー トにおける波長と閾値との値から、 波長の長いレ 一ザ一を照射するとアブレーシヨンのためには、 高いフルェンスを必要 とすることがわかる。
[0026] (6) J .P ys.Chem.1 9 8 6, 9 0 , 2 1 2 4— 2 1 3 1 : この S .Lazareらの論文には、 ポリエチレンテレフタ レー トフイルム ι o
[0027] に大気中でパルス当り 1 0 0 mJZcm2のフルエンスで A r Fエキシマレ 一ザ一を照射し、 その表面を走査型電子顕微鏡で観察すると表面に微細 な凹凸が現われることを報告している。
[0028] (7) J .Appl.Phys.6 4 ( 1 ) 3 6 5 ( 1 9 8 8)
[0029] この Y.Novisらの "Structural origin of surface morphological modification developed on poly (ethylene terephthalate) by exiraer laser photoablation" という表題の論文には、 無延伸と一軸に延伸さ れたボリエチレンテレフタ レー トフィルムに A r Fレーザーを照射した 結果が報告されている。
[0030] その報告によれば、 無延伸フィルムの表面は平滑に透明のままエッチ
[0031] 20
[0032] ングされるのに対して、 一軸に延伸されたフィルムの表面は、 延伸方向 と垂直な方向に配列した凹凸形状が形成されることが記載されている。 また表面のェッチングの状態は非晶質のものと半結晶形態のものとは著 しく異なることが認められ、 このことから紫外レーザーによる表面のェ ツチングは、 半結晶形態の芳香族ボリマーの搆造を観測するのに迅速で 簡便な方法であることが述べられている。
[0033] ( 8 ) 米国第 4 , 4 1 4 , 0 5 9号、 同第 4, 4 1 7 , 9 4 8号およ び同第 4 , 5 6 8 , 6 3 2号明細書:
[0034] これら米国特許には、 波長が 2 2 0 n m以下の紫外光を用いて、 ポリ メチルメタァク リ レー ト、 ポリエチレンテレフタ レー 卜またはボリ ィ ミ ドのフィルムをエッチングする方法が提案されている。
[0035] 前記したポリマーの紫外レーザーの照射による従来の技術は、 ボリマ 一成形品のエツチング加工を主体にしたものであり、 また対象とするボ リマーは、 脂肪族系のものであるか或いは極めて限定された特定の単環 の芳香族系のものである。
[0036] そこで本発明者らは、 ボリマー成形品の表面の改質に紫外レーザーを 利用することについて鋭意研究を進めたところ下記に示すごときいくつ かの興味ある事実が見出された。
[0037] ( a ) 芳香族ポリマー成形品に、 前記従来公知の技術よりも長い波 長のレーザーを使用しても或いはより低いフルエンスで照射してもパル ス数を多くすると、 その表面の改質、 殊に白化或いは黒化の如き変色が 効率よく行なわれることが見出された。 このような紫外レーザーの照射 条件では、 ポリマー成形品の変色は、 閾値よりも低いフルエンスでその 表面が変化する。
[0038] すなわち、 フルエンスが閾値よりも可成り低い場合には、 ポリマー成 形品の表面は透明であるが照射個所は肉眼で明確に観察できるようにな る。 フルエンスを増加するとその表面は白化するが、 それよりもやや高 いフルエンスでは表面が黒化し、 さらにそれより高いフルエンスを照射 すると表面は再び白化することがわかった。 そして照射されて変色した領域と照射されていない領域の色の差 (例 えば表面反射率) は、 極めて大きいということが見出された。 しかもこ の変色は成形品の表面から剥離し難いこと、 またその表面反射率の変化 は、 読み取りに用いる光の波長による差が極めて小さいという実用上極 めて有利な特徵を有していることがわかった。
[0039] ( b ) 水銀灯の如き放電灯の代りに、 紫外レーザーを使用した場合、 成形品に光を照射しながらまたは照射後に延伸しなくともその表面が改 質される。 すなわち、 予め一軸或いは二軸に延伸した成形品に紫外レー ザ一を照射すると表面が改質されるという前記米国特許第 4 , 2 4 7 , 4 9 6号明細書に記載された方法とは異なる現象が認められた。 紫外レ 一ザ一の照射条件を変えることによって表面改質ゃ変色の程度を調整し、 制御することが可能である。 この場合延伸された成形品を使用すること によって一層顕著な改質が認められる。
[0040] ( c ) ポリマーを構成する繰返し単位中に少なくとも 1個のナフタ レン環、 アン ト ラセン環の如き多環縮合芳香族環またはジフエ二ル環を 有するボリマーは、 波長が 2 0 0 n m以下の短波長紫外レーザーを使用 しないでも、 また大出力の紫外レーザーを使用しないでも、 3 8 0 n m より短い波長の放電灯 (例えば高圧水銀灯、 キセノ ンランプ、 炭素ァー クなど) でも表面加工、 エッチングが容易に起ることを見出した。 すな わち、 照射に紫外レーザーを使用した場合には、 従来技術に比べてより 長い波長の紫外レーザーを使用しても熱履歴の残り難い状態で、 ポリマ 一成形品の光加工を行うことができることがわかった。
[0041] 本発明は、 前記した知見に基いて到達されたものであって下記発明を 包含する。 1 芳香族ポリマーまたはそれを含有するポリマ一組成物より形成さ れた成形品の表面に、
[0042] (a) 波長が約 1 5 0 η π!〜 3 8 0 n mの範囲の紫外レーザーを、 ( b ) 少なく とも 1 04w cm2の密度で、 且つ
[0043] (c) 閾値より低いフルエンスで照射せしめる
[0044] ことを特徵とする、 該紫外レーザーの照射前と比べて該成形品の表面の 状態が改質された成形品の製造方法。
[0045] 2 芳香族ポリマーまたはそれを含有するポリマー組成物より形成さ れた成形品の表面に、
[0046] ( a ) 波長が約 1 5 0 n m〜 3 8 0 n mの範囲の紫外レーザーを、 ( b ) 少なく とも 1 04wZcm2の密度で、
[0047] ( c') 閾値の 3 0 0 %以下の範囲のフルエンスで且つ
[0048] (d) 該紫外レーザーを照射した部分の表面が変色するように照射 せしめる、
[0049] ことを特徵とする、 該紫外レーザーの照射前と比べて該成形品の表面が 少なく とも部分的に変色した成形品の製造方法。
[0050] 3 繰返し単位中に少なく とも 1個の多環縮合芳香族環或いはジフエ 二ル環を含む単位より構成された線状ポリマー耝成物を形成された成形 品の表面に波長が約 1 5 0 n m〜約 3 8 0 n mの範囲の紫外線を照射せ しめることを特徴とする表面が改質されたまたはエッチングされた成形 品の製造方法。
[0051] 少なくとも一軸に延伸されたポ リ エチレンテレフタレート成形品 の表面に、
[0052] (a') 波長が 2 2 0 η π!〜 3 8 0 n mの範囲の紫外レーザーを、 ( b ) 少なくとも 1 0 4 w Zcm2の密度で、 且つ
[0053] ( c ) 閾値よりも低いフルエンスで照射せしめる
[0054] ことを特徵とする、 該レーザー照射前と比べて該ポリエチレンテレフタ レート成形品の表面の状態が改質または変色されたポリエチレンテレフ タレートの成形品の製造方法。
[0055] 以下本癸明について更に詳細に説明する。
[0056] 本発明において、 紫外レーザーの照射の対象となる成形品は、 芳香族 ポリマーまたはそれを含有する組成物より形成されたものであり、 好ま しくは芳香族ポリマーを約 2 0重量%以上、 望ましくは約 5 0重量%以 上、 特に約 7 0重量%以上含有する組成物より形成されたものである。
[0057] ここで芳香族ポリマーとは、 該ポリマーを搆成するモノマー単位が、 1種の場合には、 そのモノマー単位中に芳香族環が少なくとも 1個含ま れているか、 モノマー単位が 2種以上の場合は、 少なくとも 1種のモノ マー単位中に少なくとも 1個の芳香族環が含まれているものである。 芳 香族環としては、 ベンゼン環、 ナフタレン環、 アントラセン環またはジ フエニル環の如き炭素数 6 ~ 1 4の芳香族炭化水素環であるのが好まし また芳香族ポリマーを形成する結合形態としては、 エステル、 アミ ド、 ィ ミ ド、 エーテリレ、 ケ トン、 スノレフォン、 サノレフアイ ド、 カーボネー ト、 エポキシまたはアルキレンが挙げられる。
[0058] 本発明の成形品は、 前記芳香族ボリマーが約 2 0重量 上含有され ているのが好ましく、 その他は脂肪族ポリマーや各種添加物が混合され ていてもよい。 また芳香族ポリマーは 1種のみならず 2種以上混合して 使用されていてもよい。 以下芳香族ボリマーの具体例を示すと、 例えば
[0059] ( i ) ポリエチレンテレフタ レー ト、 ポリ ブチレンテレフタ レー ト、 ポリ (エチレン一 2 , 6—ナフタ レー ト) の如き芳香族ポリエステ ル ; また、 芳香族ジカルボン酸と ビスフエノール (Aまた S ) と、 或いはさらにヒ ドロキシ芳香族カルボン酸とから形成されたボリ(ァ リ レー ト) ;
[0060] ( ϋ ) ポリメ タフエ二レンイ ソフタラ ミ ド、 ノ ラフエ二レンイ ソフ タラミ ドの如き芳香族ボリアミ ド ;
[0061] C iii ) ピロメ リ ッ ト酸二無水物、 ジフエニルテ トラカルボン酸二無 水物などの少なく とも 1種の芳香族テ トラカルボン酸二無水物と、 へキサメチレンジァミ ン、 キシリ レンジァミ ン、 フ'ェニレンジアミ ン、 4 , 4 '―ジァミ ノ ジフエニルエーテル、 4, 4 'ージアミ ノ ジ フエニノレスノレホ ン、 4 , 4 '—ジァミ ノ ジフエ二 レメタ ンなどの少 なく とも 1種のジァミ ンとから形成された芳香族ポリイ ミ ド ; ( iv ) ポリ フエ二レンエーテル、 ポリフエ二レンサノレフアイ ド、 ポ リ フエ二 レ ンエーテルエーテルケ ト ン、 ポリエーテルイ ミ ド、 ポリ フエ二レンサルフアイ ド ;芳香族エポキシ樹脂;
[0062] ( V ) ビスフエノ ール系ボリカーボネー ト ;
[0063] ( vi ) ボリ スチレン ;
[0064] 上記した各芳香族ボリマーは、 それらの共重合ボリマーであってもよ く、 更に他のポリマーと混合されていてもよい。 例えば、 上記ポリカー ポネー トとポリ スチレンとの混合物であつてもよい。
[0065] さらに上記例示の芳香族ポリマー以外に、 スチレン、 メチルスチレン、 ベンジルメタタ リ レー ト、 フエニルメ タク リ レー トまたは o —メチルフ ェニルマレイ ミ ドと、 メチルメタクリ レートとを重合して得られたポリ マーであって、 芳香族環含有モノ マーが 2 0重量%以上含まれるポリマ 一も、 本癸明の芳香族ポリマーの範疇に含まれる。
[0066] 前記した芳香族ポリマーは、 実質的に線状であるのが好ましく、 また 結晶形態、 半結晶形態或いは非晶形態のいずれであってもよい。
[0067] 本発明における芳香族ボリマーを含有するポリマー組成物より形成さ れた成形品は、 その形状は如何なるものであってもよいが、 紫外レーザ 一を照射しょうとする領域は平面であるのが望ましい。 一般的には成形 品の形態はフィ ルム、 シート、 プレートまたはボードであるのが適当で あり、 殊に約 1〃〜約 2 mm、 好ましくは約 5 ^〜約 1.5 mmの厚さ のものが有利である。 これらフィルムやシー トは、 単独であってもよい 力、 他のフイルムまたはシー トに積層されたラミ ネ一ト フィルムであつ てもよい。
[0068] またフィルム、 シート、 プレートまたはボードは、 延伸されていても よくさらに未延伸のものであっても差支えない。 延伸されているものが 好ましくその場合、 それは 1軸延伸または 2軸延伸のいずれでもよい。 本癸明において、 前記成形品の表面に照射される紫外レーザーは、 そ の波長が約 1 5 0 n m〜約 3 80 n mの範囲、 好ましくは約 1 8 0 n m ~約 3 20 nmの範囲のものである。 その光源としては単波長のレーザ 一の外に、 複数波長を含む光であってもよい。 紫外レーザーの密度とし ては少なくとも 1 04wZcm2、 好ましくは少なくとも 1 05wZcm2のパ ヮ一密度が用いられる。
[0069] 具体的な紫外レーザーとしては、 F2、 A r F、 K r Cfi 、 K r F、 X e C Z、 N2、 X e F、 色素レーザーなどのレーザー;銅蒸気レーザ 一、 Y A G レーザーなどの高調波変換器から照射されるレーザ一 ;追記 型光情報記録用光源と して導波路型エキシマレーザーから照射されるレ 一ザ一、 その外短時間に大容量の光 (例えば 1 0〜 4 0 K J パルス) を広い面積に放射することができるアルゴンまたはキセノンを'含むパヮ 一放電管から照射される光などが利用できる。
[0070] —方本発明において、 芳香族ボリマーが、 その繰返し単位中に少なく とも 1個の多環縮合芳香族環またはジフエ二ル環を含む単位より構成さ れる線状ポリマーである場合は、 波長が約 1 5 0 n m〜約 3 8 0 n mの 紫外線であればよく、 特に髙パワー密度である必要はなく、 低パワー密 度の例えば高圧水銀ランプ、 炭素アークランプ、 水銀共鳴ランプなどが 使用できる。
[0071] 本発明においては、 紫外レーザーを前述したように少なく とも 1 0 * w Zcm2のパワー密度で成形物の表面に照射する力 S、 そのフルェンスは 閾値より低い値である。
[0072] 閾値は、 紫外レーザーを或るボリマ一成形物の表面に照射した場合、 その成形物がエツチングを起す最小フルェンス ( J /cm2 ♦ パルス を 表わす値であつて、 波長とポリマーの種類によつてその値は一定の値を 取る。
[0073] さらに本発明の他の実施態様によれば成形品の表面が少なく とも部分 的に変色した成形品を意図する場合には、 波長が約 1 5 0 n m〜約 3 8 0 n mの範囲の紫外レーザーを、 少なく とも 1 0 ^ w Zcm2の密度で、 し かも閾値の 3 0 0 %以下の範囲のフルエンスで且つ照射した部分が白色 または黒色に変化する程度に成形物に照射することができる。
[0074] 本発明の紫外レーザー照射に従って、 精密な加工を必要とする場合、 フォトマスク、 ウェハー露光用ァラィナーなどのリ ソグラフィ一の技術、 プロセスまたは設備を採用することができる。 例えば成形品の表面に、 密着させるか僅かの間隔 (約 1 m m以下の間隙) で透明な板またはシー ト (以下これらを "光透過板" という) を置き、 この透明な板またはシ 一トを透過した紫外レーザーによって成形品の表面を精密に改質させる ことができる。
[0075] 前記光透過板は、 厚さが数 /i m〜数 m mの透明な材料であって、 大半 の光を透過しうるものであればよい。 かかる光透過板の材質としては、 例えば石英、 弗化カルシウム、 弗化マグネシウム、 弗化リチウム、 ポリ ォレフィ ン、 ポリメチルメタァク リ レートまたはボリ (4ーメチルペン テン一 1 ) が使用でき、 また照射する紫外レーザーの波長が長波長の場 合には、 さらにガラス、 酢酸織錐素またはポリスチレンの如き長波長で は殆んど光を吸収しないものを光透過板として使用することができる。 前記した光透過板を使用して紫外レーザーを照射すると、 光透過板を 使用しない場合に比較して成形品の表面の改質、 殊に変色は著しく促進 される。 この光透過板による作用を理論的に説明することは困難である が、 光透過扳ーフォトマスクの使用によって極めて効率よく本発明の目 的が達成される。
[0076] 紫外レーザーを照射する露光方式としては、 一般にフォトマスクをヮ ークに真空密着またはソフ トコンタク トして露光する方式の外に、 非接 蝕投影露光方式 (プロキシミティモード) が知られている。 このいずれ の方式においても、 光透過板としてフォトマスクを利用すれば、 成形品 の表面の改質並びに変色が促進される。
[0077] 本発明に従って成形品表面に紫外レーザーを照射する場合、 雰囲気は 大気中、 不活性ガス中、 真空中または加圧下のいずれであってもよい。 紫外レーザ—の照射の効率を高めるために温度を上げて照射すると好ま しい場合がある。 また紫外レーザーの照射の効率を上げる手段として、 予めボリマー钽成物中に光増感剤を添加する方法が有効である。 かかる 光増感剤としては、 例えばべンゾイン、 ピレン、 ベンゾフエノ ン、 ベン ゾトリァゾール、 色素類などが挙げられる。
[0078] 紫外レーザーの照射条件としてフルエンスは大切な因子である。 成形 品の表面の改質の目的に応じて、 適当なフルエンス (エネルギー密度) は異なる。
[0079] 例えばフィルムの表面を疎水性から親水性へ改質しようとする場合の 照射条件は後述する実施例 1の第 1 - 3表に示されているように、 表面 を変色するための条件よりも一般に温和な条件である。 一方成形品の表 面改質の目的が、 電気的或いは光学的特性の改質である場合には、 紫外 レーザーの照射パヮー密度および照射フルエンスが大切な因子である。 照射パワー密度は 1 0 ^ w Zcm2 3 0 MW/cra2, 特に 1 0 5 w Zcm2〜 2 0 MWZcin2の範囲で照射するのが適当であり、 照射フルエンスは閾 値の 1 0 %以上、 好ましくは 2 0 %以上であり、 上限は、 3 0 0 %、 好 ましくは 2 0 0 %である。
[0080] 変色を目的として改質する場合、 変色が黒化を目的とするか或いは白 化失透を目的とするかによつて照射条件が異なる。 前者の場合にはパヮ 一密度およびパルス当りのフルエンスを前記範囲内で低い範囲とし照射 パルス数を増やした方が黒化度の高い良い結杲が得られることが多い。 一方描画性のある成形品を得るために、 白化失透を目的とする場合に は、 黒化を目的とした場合より もパルス当りのフルエンスを低目とする カ 或いは黒化を目的とした場合よりもさらに高目にして照射するかの いずれかの方法を用いることが好ましい結果が得られる。
[0081] 前記した如く、 本発明の成形品の形態は、 種々広い範囲のものでよく、 例えばフィルム、 シート、 ディ スク、 繊維などであってよい。 しかし情 報記録媒体の記録層として成形品を使用する場合には、 基板としてガラ スまたはアルミ二ゥムの如き金属の板を使用し.てもよい。 その場合ポリ マー铒成物を適当な溶媒に溶かし、 その溶液をガラスなどの基板上に塗 布した後で溶媒を除去 (蒸発) すれば記録層が基板上に形成された記録 媒体用素材を作ることが 来る。 かかる記録媒体用素材において記録層 上或いは記録層と基板との間に金属、 酸化物、 有機物などを反射増幅の ためまたは記録層の保護のために付加することもできる。 しかし、 最も 箇単な構成は、 成形品を形成するポリマー組成物と同じ耝成物を基板の 材料として使用することである。
[0082] 前記したように、 本発明方法に従って、 紫外レーザーを用いて成形品 の表面を改質する場合、 照射しながら或いは照射した後に、 成形品を延 伸する必要はなく、 照射のみで表面の改質を行うことができる。 むしろ、 紫外レーザーの照射に先立って予め成形品を予備処理すると照射の効杲 が高められることがある。 このための予備処理として、 成形品の延伸配 向処理は好ましい態様の 1つである。 この延伸は、 一軸でも或いは二軸 でも良く、 二軸延伸の場合遂次ニ軸でも同時二軸でもそのいづれでもよ レ、。 一軸延伸の場合好ましい延伸倍率は、 ポリマー組成の種類などによつ て変るが、 ポリエチレンテレフタ レー トの場合約 2〜 5倍程度である。 また同様に二軸延伸配向の場合、 ボリエチレンテレフタ レー トの好適な 面積延伸倍率は 5〜2 0倍である。 延伸温度はポリエチレンテレフタ レ 一トの場合、 8 0〜 1 6 0での範囲で行われ、 延伸後に 1 2 0〜 2 4 0 °Cで通常熱処理される。 照射には熱処理したものを使用しても良い。 又、 光照射をした後で熱処理しても差支えなく、 場合によっては熱処理をし ないものをそのまま使用することも出来る。 延伸以外の予備処理法とし ては対象形成品を少くとも結晶化温度近く迄加熱し熱処理することで結 晶核を潜在的に生成することである。
[0083] 一方適当な溶媒中に成形品を浸漬することによって成形品中に結晶核 を生成せしめることも予備処理法と して有効な態様である。 例えば成形 品が非晶性ポリエチレン— 2, 6—ナフタ レー ト フィルムである場合、 溶媒としてジォキサンを使用し、 例えば約 5 0 °C約 1 0分間浸漬処理す れば、 結晶核を成形品中に生成せしめることができる。
[0084] 本発明方法に従って、 前述したように成形品の表面の電気的或いは変 色の改質のほかに、 更に表面の接着性や摩擦係数などの化学的性質或い は物理的性質の改質を行うことも可能である。
[0085] 高いフルエンスを使用するためには、 凸レンズを用いて、 所定のフル エンスが照射面で得られるように、 光源とレンズ、 レンズと照射面との 距離を各々適当に調節することによって行うのが望ましい。 逆に低いフ ルエンスを使用するためには、 凹レンズを使用して同様に上記各々の距 離を調節すればよい。
[0086] 発明の効果
[0087] 本発明によれば種々の成形品の表面を改質することができる。
[0088] 本発明において 「改質」 とは成形品の表面の物理的性質や化学的性質 の変化、 変更を意味する。 即ち、 紫外レーザーの照射により表面特性一 ぬれ特性、 接着性や摩擦係数の変化、.耐候性、 防曇性、 吸湿性、 吸油性、 染色性や導電性、 表面抵抗の変化などを指す。 また 「変色」 とは成形品 表面の光化学反応に基づく変色 (黒化一白化) 、 これに伴なう光沢、 透 明感、 光の透過率の変化や更に表面光反射率の変化などを含む。
[0089] 本発明の対象高分子を光学的記録媒体に応用した場合には、 '追記型と しての利用のほか、 投影露光方式によりマスターマスクを使用して高渤 率で多数の複製コピーを作ることが可能となる。 この場合、 下記の如き 利点が得られる。
[0090] ( 1 ) 照射する光の波長が短い紫外光であるので、 サブミ クロンの 高解像度の徵細パターン、 即ち情報の記録を高密度に行える。
[0091] ( 2 ) 書込み又は露光に使われるフルエンスは極めて低くてすむ。 またパターンはナノ秒のオーダである為、 露光又は照射時間も極めて短 く生産性は高い。
[0092] ( 3 ) 広範囲の波長スぺク トルで読み出しが可能である。 更に照射 領域と未照射領域との表面反射率の差は容易に 3 0 %以上とすることが 出来るので読み取りに基づく誤差は殆んど無くなる。
[0093] ( 4 ) 記録媒体 (対象ポリマー) の耐候性は高く、 且つ自然光に殆 んど含まれない光を高パワー密度で照射することにより情報を記録して いるので情報記録保存の寿命は著しく長い。
[0094] さらに本発明に従って、 多環縮合芳香族環或いはジフエ二ル環を含む 単位より搆成された線状ボリマー钽成物より形成された成形品を用いて 紫外線を照射した場合、 著しく機能化された製品を得ることができる。 その例として微細多孔膜がある。 微細多孔膜として種々のポリマーより 形成されたものが市販されているが、 これらは孔の形状を規則正しく且 つ任意の形状にすることはできない。 ところが本癸明によれば、 前記ポ リマー組成物の成形品は、 任意の形状の孔を規則正しく容易に形成せし めることが可能となる。 さらに上記組成物の成形品に照射することによ り成形品の切断にも応用することが可能であり、 その場合切断面が荒れ ず、 きれいなエッチ面が形成される。
[0095] 実施例
[0096] 以下、 実施例並びに比較例を挙げて本癸明について説明するが、 これ 等の実施例は本発明を何等拘束するものではない。 - 尚、 実施例中に示した表面反射率は下記の通りである。
[0097] 島津製作所製自記分光光度計 UV - 3 0 0に積分球付属装置を取り付 け、 レーザー照射前の試料の反射率を 1 0 0 %として、 レーザー照射後 の反射率を評価した。
[0098] また実施例中下記芳香族ボリマー名の表示は、 それぞれ説明したボリ マーまたは製造会社の商品名のものを意味する。
[0099] ポリイ ミ ド A (単環芳香族) ;
[0100] デュポン社製の力ブトン
[0101] ポリイ ミ KB (多環縮合芳香族) ;
[0102] 3 , 3' , 4 , 4'ージフエニルテ トラカルボン酸二無水物と 4 , 4' ―ジァミ ノジフエ二ルエーテルから形成されたボリ イ ミ ド、
[0103] 宇部興産社製のコーピレックス一 Rフィルム (25;«)
[0104] ポリイ ミ ド C (多環縮合芳香族) ;
[0105] 3 , 3', 4 , 4'ージフエニルテトラカルボン酸二無水物とパラフエ 二レンジァミンから形成されたポリイ ミ ド、
[0106] 宇部興産社製のコーピレックス一 Sフィルム (25 )
[0107] ポリ (ァリ レート) A ; ェンプレー ト u— 1
[0108] ポリ (ァリ レー ト) B ;
[0109] 住友化学工業社製のェスペック スー ; R
[0110] ポリ (エーテノレ * スノレホン) A r
[0111] I C I社製のスタウバー S (V I CTREX)
[0112] ポリ (エーテル . スルホン) Β ;
[0113] 住友化学工業社製のエスペックスー S
[0114] P E E K ;
[0115] ポリ フエ二レンエーテルエーテルケ ト ン ; I C I社製の "V I CTR EXR" を使用
[0116] P P S ;
[0117] ポリ フエ二レンサルフアイ ド ; フィルプス社製の "GR 02" を使用 MP I ;
[0118] ポリ メタ フエ二レンイ ソ フタ ラ ミ ド
[0119] PET ;
[0120] ポリエチレンテレフタ レー ト ,
[0121] P_E N - 2 , 6
[0122] ボリ エチレン一 2 , 6—ナフタ レー ト
[0123] 実施例 1 (X e Cfi レーザーによる表層光加工)
[0124] X e Cfl レーザー (波長 3 08 n m) を使用し、 照射パワー密度を 0. 6 MWZcm2でフルェンス 1 2 0 m J /cm2 · パルス、 繰返し周波数が 1 0 H z、 パルス幅は半値全幅で 2 0 n s、 ビーム断面積は 5 mmx 20 mmで試料フィルムを直接照射した。 照射には
[0125] 1 ) 未延伸ボリエチレン 2, 6—ナフダレー トフイルム 〔以下 P E N— 2, 6フィルムという) (6 5 /
[0126] (2) ポリイ ミ ド Aのフィルム (25
[0127] ( 3 ) ポリイ ミ ド Bおよびポリイ ミ ド Cのフィルム ( 25 / を使用した。
[0128] 一般に記録情報の読み出しは記録媒体からの反射光又は透過光の光量 変化を光ピックアップの受光部が検知することで行われている。 従って テストはレーザーの照射ショッ ト数を 1 0 0 0まで変化させた時の変色
[0129] (黒化度) を透過光の光量変化で測定することにした。 即ち、 照射試料 を 5 mmX 1 0 mmのスリツ トに貼付け 4 0 0〜 8 0 0 n mの波長範囲 にっきその透過率を測定した。 ショッ ト数と 6 0 0 n mに於ける透過率 の変化を下記第 1一 1表に示した。 第 1 — 1表 X e Ci2 レーザーによる表層加工 一照射ショッ ト数と 6 0 0 n mに於ける透過率 (%)' — 試料名 未延伸
[0130] ショッ ト数 PEN - 2,6 ポリイ ミ KB ポリイ ミ ド A
[0131] O(Blank) 71.5 64.0 71.0
[0132] 10 60.0 67.0
[0133] 25 67.0
[0134] 50 58.0 40.0 65.0
[0135] 100 39.0 26.5 62.0
[0136] 500 11.8 2.7 37.0
[0137] 1000 6.0 2.0 21.0 上記第 1 ― 1表に示されるようにショッ ト数が 5 0以上で次第に黒化 度が著しくなり、 1 0 0ショッ ト以上では透過率も極めて小さくなるこ とが判った。 更に照射試料の表面抵抗についても測定を行った。 表面抵 抗の測定には簡易表面抵抗測定器 (横河電気製 T YP E 275 5) を使 用し、 電極間距離を 1 0 mmとして測定した。 下記第 1 — 2表にその結 果を示した。 第 1— 2表 X e Ci2 レーザーによる表層加工 —照射ショッ ト数と表面抵抗値 (Ω) -
[0138] 上記第 1 - 2表より、 照射により表面抵抗が著しく低下し、 表面が変 質している。 そして同一条件ではユーピレックスの方がカブトンより表 層が遥かに変質、 改質され易いことが判る。
[0139] 次表に二軸延伸 P E N - 2 , 6フィルム (7 5 / の、 変色を伴わな い範囲での表面改質の実施例を示した。 変色を伴わない表面改質の目安 としては肉眼で判定し、 上限ショット数: これ以上だと着色が認められるようになる上限照射 ショッ ト数
[0140] 下限ショッ ト数:照射個所が他に比して明確に区別出来るようになる 最小照射ショ ッ ト数
[0141] とした。 下記第 1一 3表に直接照射による表面改質のテス ト結果を示し た。 第 1 — 3表 X e Ci2 レーザーによる表面改質 一照射条件と改質上 ·下限ショッ ト数ー
[0142] 実施例一 2 (K r Fレーザーによる表層光加工)
[0143] K r Fレーザー (波長 2 4 8 n m) を使用して、 照射条件を下記第 2 - 1表の如く変化させ、 黒化度が最も著しくなる条件を求めた。 いづれ の実験でもパルス幅は半値全幅が 2 0 n s , ビーム断面積は 5 mmx 2 0 mmであつた。 実験 N o . 9 - 4では凸レンズ (焦点距離 1 0 0 mm) を使用して所定のパワー密度を得るようにした。 実験 N o . 9— 4以外 の照射は直接照射により行った。 照射には二軸延伸 P E N— 2 , 6フィ リレム ( 1 .5 >") を用いた。 第 2— 1表 K r F レーザーによる表層加工
[0144] -照射条件と黒化度 -
[0145] 上表より繰返し周波数を変化させても一定の着色を得るのに必要なシ ョット数は殆んど変らない。 更に繰返し周波数を 5 0 h Zまで変えたテ ス トも試みたがこの結論は変らなかった。 然し、 パワー密度を上げると 少ないショッ ト数でもその着色は著しい。
[0146] 実験 N o . 9— 4は P E N — 2, 6 フィルム ( 1 . 5 / を穿孔する 条件でのテストである。 表層加工の場合の 5倍近い照射パワー密度では フィルムに孔がぁくことが判る。 尚、 黒化度とパワー密度との関係に影響を与える因子の一つにフィル ム厚がある。 二軸延伸 P E N - 2 , 6フィルムでは、 フィルム厚が 1 . 5 /^の場合、 0.3 ~3 MW_ cm2が表層加工に適しているが 7 5 の場 合には 0.5〜1 5 MW/cm2が適当である。 これはフィルム厚が厚い場 合には高いパワー密度を使用してもフィルムに孔があきにく く反面黒化 度を上げ易いため高いパワー密度を使っても実用上支障が生じないため である。
[0147] 実施例一 3 (エキシマ · レーザーによる表層:光加工)
[0148] 本実施例 3から実施例 1 8までの実施例ではエキシマ · レーザーはラ ムダ · フィ ジックス社製の EMG 2 0 1 MS Cおよび EMG 1 0 2 M S Cを使用して実験を行った。
[0149] ガス媒体として r F (癸振波長 2 4 8 n m) を使用し繰返し周波数 1 H z、 パルス幅は 2 0 n s (半値全幅) 、 パルス当りのフルェンスは 3 5 m J /cm2 (パルス密度 0.1 7 6 MW/cm2) 、 照射ショッ ト数を 1 0 0パ スと照射条件を全て一定として、 市販のポリ (イ ミ ド) 、 ポ リ (ァリ レー ト) 、 ポリ (ヱ一テル . スルフォン) 、 P E N— 2, .6に ついて照射テス トを行った。
[0150] 光加工性の評価は照射後の試料の表面反射率の変化を測定することに より行った。
[0151] テス ト結果を第 3— 1表に示した。 第 3— 1表
[0152] K r F レーザーによる表層加工一 2 (表面反射率)
[0153] 上記第 3 — 1表よりテス トに供したポリマーはいずれも極めて低いフ リレエンス (エネルギー密度) で且つ少ないショッ ト数で効率よく照射個 所の表面反射率が変化することが判った。
[0154] さらにガス媒体を X e C d (発振波長 3 0 8 n m ) 、 パルス当りのフ ルエンスを 7 5 m J /cm2 (パワー密度 0 . 3 7 5 MW/cm2) とした以 外は第 3 - 1表と同一条件で照射した時の照射サンプルの表面反射率の 変化を測定したところ次表に示したような結果を得た。 第 3— 2表
[0155] X e Cfi レーザーによる表層加工— 2 (表面反射率)
[0156] この照射条件ではいずれの試料の表面反射率も著しく変化しなかった が表面が白化し描画性が発現することが判った。
[0157] 実施例一 4 [X e CJ2 レーザーによる表面改質 (白化—黒化) ]
[0158] ガス媒体として X e Ci2 (癸振波長 3 0 8 n m) を使用し、 繰返し周 波数が 1 Η ζ、 フルエンスは 7 5 m J /cm2 ·パルス、 パルス幅は半値 全幅で 2 0 n sの条件で試料を直接照射した。 照射はショッ ト数を 1 0 0パルス迄照射し表面の変色状態 (白化一黒化) を肉眼で観察した 又, 1 0 0パルス照射した時の試料の表面反射率を測定した。 観察並びに反 射率の測定結果を下記第 4一 1表に示した。 照射に使用した試料は P E N— 2 , 6以外は市販のものを入手してテス トに使用した。
[0159] 第 4一 1表 X e Ci2 レーザーによる表面改質
[0160]
[0161] *面積倍率
[0162] 上第 4一 1表から予め延伸配向してから照射したサンプルの方が照射 により変質を受け易いことが明らかに判る。
[0163] P E E Kと P P Sについて第 4― 1表と同一の照射サンプルを使用し て 9 0 0 nm〜 6 0 0 n mでの反射率を測定した。 下記第 4— 2表.にそ の結果を示した。 第 4 — 2表 (X e CJ2 レーザーによる表面変質) 反射率 (%)
[0164] 試料名 900nm 800nm 700nm 600nm
[0165] P E E K (二軸延伸) 35 35 30 30
[0166] P P S (二軸延伸) 20 15 15 15 上第 4 - 2表の如く照射によりいづれの試料も長波長よりも短波長で の反射率が小さくなる。 然し、 波長に対する反射率の変化は一様に変化 している。 実施例— 5 [K r Fレーザーによる表面改質 (白化一黒化) ] ガス媒体を K r F (発振波長 2 4 8 n m) に変えて実施例— 4と同様 なテス トを行った。 繰返し周波数は 1 H z、 パルス幅は半値全幅で 2 0 n s、 照射ショット数は 1 0 0パルスでテス トした。 照射に使用した試 料は面積倍率 1 0倍に二軸延伸したポリー m—フエ二レン · イソフタル アミ ドフィルム (MP I と略す) 以外は全く市販品を入手して実験に使 用した。
[0167] 第 5— 1表 K r Fレーザーによる表面改質ー 1 照射結果
[0168] 試料名 照射フルェンス 反射率(%)
[0169] mJ cm2*ノ ノレス 700nm
[0170] PET (未延伸) 35 30 やや濃く黒化
[0171] " (二軸延伸) II 25 〃 , ( /, ) 80 90 白化失透
[0172] MPI ( " ) 35 45 やや濃く黒化
[0173] // ( /, ) 80 75 白化失透
[0174] PPS (未延伸) 35 15 濃く黒化
[0175] 〃 (二軸延伸) 35 15 〃
[0176] // ( // ) 80 15 非常に濃く黒化 表面が黒化するか白化失透するかはフルエンスにより異なる。 P E T を例にとると 3 5 m J /cm2 · パルスでは未延伸、 二軸延伸のいづれの 試料も黒化するが延伸配向したサンプルの方が反射率は低い。 然し 8 0 m J /cm2 · パルスにフルエンスを上げると二軸延伸 P E Tの照射試料 の表面は白化し失透する。 この失透した照射面を光学顕微鏡で観察する と表面が凹凸の状態になって居り乱反射のため失透したように見えるこ とが判った。 然し、 黒化するか白化失透するかはフルヱンスのみに依存 せず高分子の種類によっても異なる。 例えば P P Sでは 8 0 m J cm2 · パルスでも白化 (失透) 現象は観察されていない。
[0177] 試料表面が白化失透すると表面反射率は急速に上る。 然し、 極めて微 細な凹凸が照射表面に生成しているので齄消し効果は充分に認められ、 鉛筆による描画性も発現している。 又、 コンデンサー絶縁油などの含浸 性も向上していることは明らかである。 更に照射、 未照射個所の染料の 染着性の差を利用して光線透過率や表面反射率等の照射値所の光学的特 性の差を未照射個所に対して際立たせることも又可能である。
[0178] 参考のために電極間距離を 1 0 m mとして、 箇易表面抵抗測定器.にて 照射により表面が黒化した試料の表面抵抗を測定した。 結果を下記第 5 一 2表に示した。
[0179] 第 5 — 2表 (K r F レーザ一による表面改質)
[0180]
[0181] いづれの試料も照射によりその表面抵抗が著しく低下していることが 判った。
[0182] 実施例 6 (表面反射率の変化の測定)
[0183] エキシマ · レーザーのガス媒体としては X e C & (発振波長 2 4 .8 n m ) を使用した。 照射条件はいづれの場合も繰返し周波数が 1 H z , パ ルス幅は 2 0 n s (半値全幅) , パルス数は 1 0 0である。
[0184] 試料にレンズを介さずに直接レーザーを照射し、 試料表面の変化 (白 化又は黒化) を、 表面反射率を測定することによ り観察した。
[0185] 反射率の測定結果並びに変色の観察結果を第 6— 1表並びに第 6— 2 表に示した。 尚、 照射フルエンスを第 6— 1表のテス トでは 7 5 m Jノ cm2 * パルス、 第 6— 2表のテス トでは 3 5 m J /cm2 · パルスと した。 なお本実施例並びに実施例 7において照射に使用した試料はいずれも 市販品の非晶質のものを使用した。 第 6— 1表 X e CJ2 レーザ一による表面改貧
[0186]
[0187] 第 6— 2表 K r Fレーザーによる表面改質
[0188] いづれの試料も照射によりその表面反射率が著しく変化することが判 た。
[0189] 実施例 7 (表面抵抗の変化)
[0190] ガス媒体として K r F (尧振波長 2 4 8 nm) を使用し、 繰返し周波 数を 1 H z , パルス幅を半値全幅で 2 O n s , 照射ショッ ト数を 1 0 0 パルスとする条件で前記実施例 6と同様の非晶質の試料を照射した。 照射後の試料の表面抵抗の変化を測定した。 表面抵抗の測定は電極間 距離を 1 O m mとし、 簡易表面抵抗測定器 (横川電機社ホイース ト ンブ リッジタイプ 2 7 5 5 ) を使用して測定した。 第 7表 K r Fレーザーによる表面改質
[0191]
[0192] ボリエチレンテレフタレートを除き照射によりその表面抵抗が著しく 低下していることが判った。
[0193] 実施例 8 (透過板を使用した場合の光加工)
[0194] 本実験はパルス幅は半値全幅で 2 0 N S、 繰返し周波数を 1 H zと し. 照射に使用した試料名、 透過板、 エキシマ · レーザーのガス媒体、 フル エンス、 パルス数は下記第 8表に示した条件で透過板を使用した場合の 実験を行った。 照射に使用した試料は 5 0 π!〜 1 0 0 y" mの厚さのフ イルムでポリエチレン 2, 6 —ナフタ レー ト以外は市販品である。
[0195] 透過板としては石英板以外は市販のフィルム状のもの (厚さ 2 5 ~ 5 0 m) を使用した。 透過板は照射される試料の照射領域の半分がカバ 一されるようにし、 他の半分の照射領域は直接光が照射されるようにし てテス トを行った。
[0196] 所定の条件で照射した後で試料を n—へキサン溶液中で超音波により 1 0秒間洗浄した。 洗浄後の試料の表面を肉眼又は走査型電子顕微鏡に より観察した。
[0197] 第 8表 透過板を使用した場合の光加工 '
[0198]
[0199] *3M社製スコッチテープ ®を使用した,
[0200] テス卜の結果透過板を通じて光が当った部分の表面はいずれも白化失 透していたのに対し、 直接光が当った部分の表面は何等変化していなかつ た。 従って、 透過板を使用すればより弱いフルエンス、 又はより少ない パルス数で変色 (白化、 失透) させることが出来ることが判った。 更に
[0201] 5 延伸処理された試料は未延伸の試料に比し、 透過板を使用した場合でも より弱い条件で白化、 失透が起ることも判った。
[0202] 第 1図 - aは実験番号 1、 第 1図一 bは実験番号 4の電子顕微鏡写真 (拡大率約 1 0 0 0倍) である。 同じ白化失透でも、 表面に微細な凹面 が生成するタイプ (第 1図一 aの左側) と表面が一様に白化失透するタ t o イブ (第 1図一 bの左側) があることが電子顕微鏡により観察された。
[0203] 実験番号 9はガス媒体として A r F、 照射される試料に P E T ( 2軸 延伸) を用いている。
[0204] P E T ( 2軸延伸) の閾値は 5 0 m J Zcni2 · パルスで参考例では閾 値以上のフルエンスで照射した場合にも透過板の効果があるか否かをテ 1 5 ストしたものである。 この場合には透過板でカバ一されていない部分も 白化失透するが、 透過板で力パーされて る部分の白化失透の方が著し く、 その効杲があることが判った。
[0205] 実施例 9 (易滑性の改善)
[0206] エキシマ · レーザーのガス媒体として K r F (発振波長、 2 4 8 nm) 2 0 を使用し、 繰返し周波数 1 H z、 パルス幅は 2 0 n s (半値全幅) で二 軸延伸 P E Tフィルムを使用して易滑性の改変テストを行った。
[0207] アール · スリニパサンらによると P E Tのアブレーションの閾値は、 下記であると報告されている。
[0208] X e C J2 (発振波長 3 0 8 n m ) 約 2 0 0 m J Zcra2 K r F (発振波長 2 4 8 n m) 約 1 2 0 m J /cm2
[0209] A r F (発振波長 1 9 3 n m) 約 5 0 m J /cm2
[0210] [ R . S rinivasan et al, J . Polym- S ci. Polym. C hem Ed, 2 2 2 6 0 1 ( 1 9 8 4 ) 参照]
[0211] 照射後、 易滑性が改良されたか否かの評価は下記の測定を行うことに より実施した。
[0212] ( 1 ) 表面粗さ (R a ) 小坂研究所製耐針式表面粗さ計 (S U R F C O D E R S E — 3 0 C ) を使用し、 J I S B 0 6 0 1 - 1 9 7 6で定義される値 R a (単位 m) で以て表示した。
[0213] ( 2 ) 易滑性測定 (照射処理面同志の擦過性) 3 mm の固定された金属棒の表面に測定用フィルムを処理面を外側 にして一重に巻く。 この測定用フィルムに重ねて別の測定用フィルムを
[0214] 8 mm巾に切ったフィルムを処理面同志が接触するように巻付角 9 0。 で重ね、 このフィルムの重力方向に 1 0 g rの荷重 (T i ) をかける。
[0215] 8 mm巾のフィルムを水平方向に往復運動させた。 その時の水平方向に 働く力 (T 2) を検出して下記式より摩擦係数を求めた。
[0216] 1 Τ2
[0217] μ = &η
[0218] θ Τ 1
[0219] ( 3 ) 易滑性測定 (金属ピンとの擦過性)
[0220] 3 mm の固定された金属棒と測定用フィルムを 8 mm巾に切ったフ イルムを金属面と照射処理面とが接触するように巻付角 9 0 ° で重ね上 記 (2 ) と同様に T 2を検出し上式より摩擦係数を同様にして算出した。 第 9表 (K r Fレーザー照射による易滑性の改変)
[0221] 上表でフィルム同志 (照射したフィルムは照射処理面同志) を擦過さ せた場合には照射により易滑性は改悪されている。 一方、 照射処理フィ ルム面と金属ピンとの間の擦過の場合には摩擦係数は大巾に下り易滑性 が改善されていることが判る。
[0222] 又、 照射条件を厳しくすると表面粗さは著しく大きくなるがその割に は易滑性は大巾には変化せず閾値以下で充分に改変することが判った。 実施例 1 0 (濡れ性の改善)
[0223] エキシマ · レーザーのガス媒体として X e Ci2 (尧振波長 3 0 8 n m) を用い、 パルス間隔 1 Η ζ、 パルス幅 2 0 n s (半値全幅) で二軸延伸 P EN— 2, 6フィルムを照射し、 濡れ性の改変テス トを行った。 テス トに先立ち、 その食刻の閾値を求めたところ、 その値は 1 0 0m J Zcm2 であった。
[0224] テストに供した試料は
[0225] ( 1 ) 照射試料の試験片
[0226] フルエンスを閾値の 8 0 %で 1 0パルス照射したフィルム 2枚を照射 面同志を接着して作った試験片。
[0227] (2) 比較試料の試験片
[0228] 照射していないフィルム同志を接着して作った試験片で、 いづれも接 着に先立ってクロ ロフオルムで良く洗浄しその表面から有機物等を除去 したものを使'用した。 接着に使用した接着剤や、 その接着条件は下記の 通りである。
[0229] ( 1 ) 接着剤;東洋紡 (株) 社製 バイロ ン一 3 0 S S (商標名)
[0230] (2) 接着前処理;洗浄したフィルムに接着剤を厚さ 0.5 mmに均 —に塗布し、 温度 2 3。C、 湿度 6 0 %の室内で 2時間乾燥
[0231] (3) 接圧着;二枚の前処理したフィルムを塗布面同志をゆつく りと 貼合せながら 1 0 0 °Cに加熱したアイ ロンで 5 k g f の荷重をかけなが ら長さ方向にアイ口ンがけして熱圧着した。 アイ口ンがけは 5回繰返し 熱圧着を行った。 上記の如く して作成した試験片を用いて島津製作所製 オートグラフ DC S— 5 0 0 0型を用い、 J I S— K一 6 8 54 T形剥 離試験により剥離強度曲線を描かせ、 その接着強度のバラツキを見るこ とにより濡れ性が改善されているか否かをテス トした。
[0232] 尚、 島津製作所製ォー卜グラフ DC S— 5 0 0 0型の引張り速さは 2 0 0 mm/分であつた。
[0233] 第 1 0表 X e Ci2 レーザー照射による濡れ性の改善
[0234] 試験片 未照射フィルム同志 照射フィルム同志 接着強度
[0235] 平均値 D.5kgf/25mra 5.6kgf/25mm 最大値 6.1kgf/25mm 5.9kgf/25mm 最小値 3.2kgf/25mm 5· lkgf/2omm 上表より照射試料より作成された試験片の剥離強度の最大値と最小値 のパラツキは極めて小さいのに対し比較試料より作られた試験片のバラ ツキは極めて大きい。
[0236] また剥離後の接着面を観察した様子を模式的に第 2図に示した。 照射 試料からの試験片 (第 2図一 a) では接着剤が両面に均一に残り接着破 壊が起っているのに対し、 未照射試料 (第 2図一 b) の試験片はフィル ムと接着剤との界面で剥離を起している部分が多いことが認められた。 以上のことからエキシマ · レーザーの照射により フィルムの接着剤に 対する濡れ性が格段に向上していることが判った。
[0237] 実施例 1 1 (表面反射率の改変)
[0238] エキシマ · レーザーのガス媒体として A r F (発振波長 1 9 3 n m) を使用し、 譟返し周波数 1 H z、 パルス幅は 2 0 n s (半値全幅) でボ リカーポネート、 ポリアリルスルフォンとボリスチレンの 8 0 : 2 0 (重 量比) のブレン ド、 ポリアリルスルフォンおよびポリ スルフォンを各々 射出成形した 8 0111111長 5 0 mm巾 X 1 .2 mm厚のブレートの表面 を照射して表面反射率の改変テストを行った。
[0239] 照射に用いたフルエンスは 4 0 m J /cm2 ·パルス (ボリカーボネー 卜の場合その閾値の 8 0 %) で 1 0 0パルス照射した。 使用したポリァ リルスルフォンはアムコ ケミ カルズ社製の RADE L 八— 1 0 0 (商 標名) であり、 その他のポリマーは市販品を使用して成形し、 テストに 供した。
[0240] 光加工の評価は表面反射率の変化を測定することにより行った。 第 1 1表 表面反射率 (%) の改変
[0241] (A r Fレーザー)
[0242]
[0243] A r Fをガス媒体と した場合には照射フルエンスを低くする必要があ るが照射表面を容易に変色することが出来ることが判った。 フルエンス を 8 0 m J /cm2 ·パルス (ポリ力一ボネ一トの場合閾値の 1 6 0 %) に上げたところ上表のいづれの試料も表面が白化し、 描画性が発現.して いる。
[0244] 実施例 1 2
[0245] 本実施例並びに実施例 1 3においてポリカーボネートと しては帝人社 製の商品名 "ティ ジンパンライ トフィルム" (厚さ 1 0 0 >" m) 、 ポリ スチレンは大倉工業社製 "セロマー S— 2タイ プ" (透明、 無延伸、 厚 さ 2 5 m) 並びに"セロマー Sタイプ" (透明、 二軸延伸、 厚さ 25 m) を用いた。
[0246] エキシマ . レーザーのガス媒体と して X e C 2 (発振波長 3 0 8 n m) を用い、 照射試料と光源の間に ώレンズ ( f - 1 0 0 mm, 並びに 1 7 0 mm) を装入して所定のフルエンスを得るようにした。 パルス間隔は 1 H z、 パルス幅は 2 0 n s (半値全幅) で試料としてポリカーボネー トフイルムを使用しアブレーシヨンが開始する閾値を求めたところ、 2 5 0 m J Xcra2 · パルス付近よりブラズマ髡光と衝撃音をともなってァ ブレーションが起った。 更に照射フルエンスを高め、 5 0 0 m J /cm2 · パルスから 1 0 0 0 m J /cm2 · パルス (各々閾値の 2 0 0 ~ 4 0 0 %) の範囲でレーザー光を照射し試料の表面状態の変化を観察した。 その結 果ぃずれのフルエンスで照射してもエッチングも起っているが 3パルス 当りから試料の照射表面に着色が認められるようになり、 5パルスでは やや薄く、 1 0パルスではかなり瀵く黒色に照射部分が変色した。 また その変色の程度はいずれもほぼ同じ程度の濃さであった。
[0247] パルス当りのエッチングの深さを知るため、 1 0 0 tin厚のポリカー ボネートフィルムに孔がぁくまでレーザー光を照射し、 その所要パルス 数より計算してパルス当りのエッチング深さを求めた。 その結果は下記 第 1 2表の通りであった。
[0248] 第 1 2表
[0249] 照射フルエンス パルス当りのエツチング深さ
[0250] mJZcm2*パノレス μ τα./ ノレス
[0251] 5 0 0 mJ cra2 0 .4 5
[0252] (閾値の 2 0 0 %)
[0253] 7 5 0 mJ/cm2 0 .7 3
[0254] (閾値の 3 0 0 %)
[0255] 1 0 0 0 mJ cm2 0 .9 9
[0256] (閾値の 4 0 0 %) —方変色の程度は肉眼で判定する限りフルエンスを高く しても殆んど 変化していない。 従って一定の変色 (黒化) を得るのにはフルエンスを 高くする必要は全くないことが判った。
[0257] なお参考のためエキシマ · レーザーの照射フルエンスを減じた以外は 前記実施例 1 2と全く同じ条件でテス 卜した。 試料としてはポリカーボ ネートのほかポリ スチレン (無延伸並びに二軸延伸) を使用した。 フル エンスを 2 5 m J /cm2 . パルス (ポリカーボネー卜の場合、 閾値の 1 0 % ) で試料に直接レーザー光を照射した。 この場合には照射を行って もブラズマ発光は観測されず衝擊音も出ず光は試料フィルムを透過して いた。 1 0 0パルス照射した後で表面の状態を肉眼で観測したところェ ッチングは全く起っていず照射部の痕跡は全く判別出来なかった。
[0258] ガス媒体として X e C fi を使用する場合には、 もう少し高いフルェン スで照射を行うか、 又は増感剤を添加して光を照射する必要があること が判った。
[0259] 実施例 1 3
[0260] エキシマ · レーザーのガス媒体に K r F (発振波長 2 4 8 n m ) 、 並 びに A r F (発振波長 1 9 3 n m ) を使角し、 試料としてポリカーポネ —ト、 ポリ スチレン (無延伸と二軸延伸) を使用して改質テス トを行つ た。 照射条件はいずれの場合でも繰返し周波数が 1 H z、 パルス幅は 2 0 n s (半値全幅) 、 ノくルス数は K r Fの場合 1 0 0パルス、 A r Fの 場合には 5 0パルスを用いた。 照射はレンズを使用せず直接に試料を照 射し、 表面の変化を反射率の測定により調べた。 その結果を第 1 3— 1 表及び第 1 3— 2表に示した。 1 3— 1表 ボリカーボネートの K r F レーザーによる表面改質 (表面反射率の変化)
[0261]
[0262] (註) 閾値の 17.5%のフルエンス
[0263] 第 1 3 — 2表 ArFレーザ— ίこ よ る表面改質
[0264] (表面反射率の変化)
[0265]
[0266] (註 1) 閾値の 8 0 %のフ ル エ ン ス
[0267] (註 2) 閾値の 1 6 0 %のフ ル エ ン ス
[0268] (註 3) 表面が白化した為、 その表面反射率の差は著し く ない 然し肉眼では白化は明確に認め られた。
[0269] 上記のテス 卜で照射後の試料の外観を肉眼で観察したが、 いずれの試 料の照射部分もほとんどエツチングが起つていなかった。 このようにガ ス媒体として r F又は A r Fを使用した場合には閾値の 2 0 %以上の 照射フルエンスでエツチングが起らない状態で照射した部分と照射しな い部分との表面反射率の差を容易に 3 0 %以上とすることが可能である ことが判る。
[0270] なお、 第 1 3 - 2表のポリ スチレンのテス ト例から、 無延伸の試料と 二軸延伸した試料とを比較すると、 二軸延伸した試料の方が表面の変化 を起し易いことも判った。
[0271] 実施例一 1 4 (高圧水銀灯による光加工)
[0272] 第 1 4表に示した如き種々の厚さの二軸延伸 P E N— 2, 6フィルム を高圧水銀灯 (東芝社製 H 4 0 0 P 4 0 0 W) で照射してフィルムの 厚さの変化を測定した。
[0273] この高圧水銀灯は 5 4 6 n m、 4 3 6 nm、 5 7 0 nm、 40 2 n m、 3 1 3 nm、 3 0 2 n m、 2 0 9 n m、 の波長の光を放射し、 その相対 強度も上記の順で弱くなる特性を有するランプである。
[0274] 水銀灯とフィルム試料との距離は 2 0 c m、 雰囲気は空気中、 温度は 5 0〜6 0。Cに保持した。
[0275] 第 1 4表 高圧水銀灯照射によるエッチングテス ト
[0276] (二軸延伸 P E N— 2 , 6フィルム)
[0277] 工業的に平面に対し垂直方向で 1 0 0 0 A程度の深さで精密加工する 技術としては精密射出成型法がありコ ンパク トデスク、 ビディォデスク の製造法として既に確立し、 その製品は既に市場に多数出廻っている。 第 1 4表に示したようにヮッ ト数 4 0 0 Wの放電灯では平面に対し垂 直方向のエツチング速度は 1 6 0〜 2 4 0 AZhrと遅いが、 工業的には キセノ ンショー トアーク · ランプ、 水銀ショー トアーク · ランプ、 遠紫 外線ランプ等では 3 ~ 6 KW又はそれ以上の放電灯が市場に出廻ってい る。 従ってこれ等のランブの中から目的に応じ適当なものを選定し ¾度、 酸素分圧等の光加工条件を適切に選べば経済的な加工条件で P E N— 2 , 6を光加工することが出来る。
[0278] 実施例 - 1 5 (X e Ci2 エキシマ · レーザーによる光加工)
[0279] X e CJ2 (波長 3 0 8 n m) レーザーを 3 m m角の孔を有するステン レス製アパーチャを通して試料に照射して孔明けの実験を行った。 実験 は照射パワー密度 5.5 MW cm2 (照射フルエンスはアパーチャ通過後 で 1 .4 J /cm2 ·パルス) 、 パルス幅は半値全幅が 2 5 n s , 照射時間 が 1 1 0 n s、 繰返し周波数 (パルス間隔) は 1 0 H Z にて実施し、 極 力熟的な加工を避ける条件でテストした。 下記第 1 5表に試料に貫通し た孔を明けるのに必要であった照射ショッ ト数を示した。 第 1 5表 X e C fi レーザーによるエッチングテス ト
[0280]
[0281] —方、 フィルムの表面を改質する目的で X e C i2 レーザーを照射する ことを試みた。 照射パワー密度は 0 . 6 MWZcm2 (照射フルエンスは 1 2 0 m J Zcm2 · パルス) に下げ、 パルス幅は半値全幅が 2 0 n s、 繰 返し周波数は 1 0 H z、 ビーム断面積 5 m m X 2 0 m m、 で試料を直接 照射した。 使用した試料は二軸延伸 P E N - 2 , 6と未延伸 P E N - 2 , 6 フィルムであった。
[0282] 実験では照射ショッ ト数を 1 0 0 0まで変えてテストしたが照射ショ ッ ト数が増えるにつれて照射面が黒くなり次第にその色が濃くなつて行 くのが観察された。 参考のため電極間距離を 1 0 m mとして、 筒易表面 抵抗測定器にて表面抵抗を測定したところいづれのフィルムも ; ショッ ト数が 1 0 0で 1 0 6オームに、
[0283] ショ ッ ト数が 7 5 0で 1 0 4オームに、 と
[0284] その表面抵抗値が著しく低下していることが判つた。
[0285] 実施例一 1 6 [ポリイ ミ ドフィルムの紫外線による光加工]
[0286] 光源として近紫外線透過フィルター付き水冷式特殊放電ランプ 1 . 5 K Wを使用し、 フィルム試料を光源より 1 5 0 m m離れた回転テーブル 上に置き、 温度を 8 0 °C以下に保って紫外線照射を 1 0 0時間行った。 照射後のフィルム厚、 破断伸度を測定し、 照射前の測定値と比較した。
[0287] U Vデジタルメーターでフィルム表面での照射エネルギーを測定した ところ 3 6 5 n mで 4 4土 1 m WZsecであつた。 第 1 6表 ボリイ ミ ドフィルムの紫外線による光加工
[0288] 上記第 1 6表より、 ビフェニールテトラカルボン酸とジァミ ンとのポ リイ ミ ド Bは、 ベンゼンテ トラカルボン酸とジァミ ンとのポリイ ミ ド A と比較して照射後のフィルム厚の減少も大きく且つ、 照射後の伸度保持 率も高いことが判った。 実施例— 1 7 (K r Fエキシマ · レーザーによる光加工) 前実施例— 1 6におけるポリイ ミ Bも光でェッチングされ易いこと が判った。 この系のボリイ ミ ドはジァミ ンの種類が異なるとされている 二種のフィルムが市場に出されている。 (以下ポリイ ミ ド Cと、 ポリイ ミ ド Bと略す。 尚、 実施例一 1 8で使用したのはポリイ ミ ド Bである。) これらのポリイ ミ ドと P E N— 2 , 6を試料として K r Fエキシマ · レーザーによる孔明けの実験を行った。
[0289] 実験はパルス幅は全値全幅が 2 O n s, 通常繰返し周波数 (パルス間 隔) を 1 ~ 20 H z、 照射パワー密度は 5— 1 0 0 MWZcm2の範囲で テス トを行った。 照射パワー密度を変えるには、 必要に応じ凸レンズ (焦 点距離 1 0 0 mm) を用い、 3 mm角の孔の明いたステンレス製のァパ 一チヤを通じ、 アパーチャの孔を結像するように調整して所定のパワー 密度を得るようにした。
[0290] テストは所定のパワー密度、 並びに繰返し周波数で試料に貫通した孔 を明けるのに必要なショッ ト数を求めることで実施した。 第 3図にテス トの結果を示した。
[0291] その結果;
[0292] (1 ) 放電灯での照射では、 F E N— 2 , 6とポリイ ミ ド Bとでは フォトエッチング性に著しい差があつたが、 K r Fレーザーによる 照射では殆ど差が認められない。
[0293] C2) いづれの試料もパルス当りエッチされる深さとパワー密度との 間には直線関係が存在する。
[0294] (3) 貫通した孔を明けるのに必要なショッ ト数は繰返し周波数 (パルス間隔)を増加させても殆ど変らない (熱的加工の寄与が少な い。 )
[0295] ことが判った。
[0296] 図面の簡単な説明
[0297] 第 1図は、 本発明の実施例 8における透過板を使用した場合のフィル ム表面の走査型電子顕微鏡 ^真を示すものであり、 第 2図は実施例 1 0 におけるフィルムの接着テス トにおける剥離表面の状態を模式的に図示 したものである。
[0298] 第 3図は、 本癸明の実施例一 1 7における 1 パルス当りエッチされる 深さとパワー密度の関係を示したものである。
权利要求:
Claims請求の範囲
1. 芳香族ポリマーまたはそれを含有するポリマー組成物より形成さ れた成形品の表面に、
(a) 波長が約 1 5 0 n m~ 3 8 0 n mの範囲の紫外レーザーを、 (b) 少なく とも 1 0 ^wZcm2の密度で、 且つ
(c) 閾値より低いフルエンスで照射せしめる
ことを特徵とする、 該紫外レーザーの照射前と比べて該成形品の表面の 状態が改質された成形品の製造方法。
2. 芳香族ポリマーまたはそれを含有するポリマー組成物より形成さ れた成形品の表面に、
Ca) 波長が約 1 5 0 n m〜 3 8 0 n mの範囲の紫外レーザーを、
(b) 少なくとも 1 04w/cm2の密度で、
( c') 閾値の 3 0 0 %以下の範囲のフルエンスで且つ
(d) 該紫外レーザ一を照射した部分の表面が変色するように照射 せしめる、
ことを特徵とする、 該紫外レーザーの照射前と比べて該成形品の表面が 少なくとも部分的に変色した成形品の製造方法。
3. 該ボリマー辍成物は、 芳香族ポリマーを 2 0重量%以上含有する 請求の範囲 1または 2の成形品の製造方法。
4 - 該芳香族ポリマーは、 芳香族ポリエステル、 芳香族ポリエーテル エーテルケトン、 芳香族ボリスルホン、 芳香族ボリサルフアイ ド、 芳香 族ポリエーテルスルフォン、 ボリァリレー ト、 芳香族ボリイ ミ ド、 芳香 族ボリアミ ド、 芳香族ポリェ一テルイミ ド、 芳香族ポリカーボネートお よび芳香族エポキシ樹脂よりなる群から選ばれた少なくとも 1種である 請求の範囲 1 または 2の成形品の製造方法。
5 . 該芳香族ポリマーは、 実質的に線状ポリマーである請求の範囲 1 または 2の成形品の製造方法。
6 . 該芳香族ポリマーは、 その繰返し単位中に少なく とも 1個の芳香 族炭化水素環を有するものである請求の範囲 1 または 2の成形品の製造 方法。
7 . 該芳香族炭化水素環は、 ベンゼン環、 ナフタ レン環、 アン トラセ ン環またはジフエ二ル環である請求の範囲 6の成形品の製造方法。
8 . 該芳香族炭化水素環は、 ナフタ レン環、 アン トラセン環またはジ フエニル環である請求の範囲 6の成形品の製造方法。
9 . 該芳香族ボリマ一が、 芳香族ポリ (エーテルスルホン) またはボ リァリ レー トである請求の範囲 1 または 2の成形品の製造方法。
1 0 . 結晶または半結晶形態の芳香族ポリマーを含有する組成物より 形成された成形品に、 予め結晶核を潜在的に生成せしめた後、 紫外レー ザ一を照射する請求の範囲 1 または 2の成形品の製造方法。
1 1 . 該芳香族ポリマーが非晶形態の芳香族ポリマーである請求 範 囲 1 または 2の成形品の製造方法。
1 2 . 該非晶形態の芳香族ポリマーが、 ポリエチレンテレフタレー ト、 ポリフエ二レンサルフアイ ド、 芳香族ボリエーテルエーテルケ トン、 芳 香族ポリエーテルイ ミ ド、 芳香族ポリスルフォンおよび芳香族エポキシ 樹脂からなる群から選ばれた少なく とも 1種である請求の範囲 1 1の成 形品の製造方法。
1 3 . 該芳香族ポリマーが芳香族ポリカーボネー トおよび またはポ リスチレンである請求の範囲 1 または 2の成形品の製造方法。
1 4 . 該成形品は、 フィルム、 シート、 プレートまたはボードである 請求の範囲 1または 2の成形品の製造方法。
1 5 . 該成形品の表面と紫外レーザーの光源との間に、 光透過板を介 在せしめる請求の範囲 1または 2の成形品の製造方法。
1 6 . 該光透過板が、 照射する紫外 I ^一ザ一を実質的に吸収しないも のである請求の範囲 1 5の成形品の製造方法。
1 7 . 該光透過板が、 石荚、 弗化カルシウム、 弗化マグネシウム、 弗 化リチウム、 ガラス、 ポリオレフイ ン、 ポリ スチレン、 ポリ メチルメタ ァクリレー ト、 ボリ ( 4ーメチルペンテン一 1 ) および酢酸繊維素より なる群から選ばれたもので形成されている請求の範囲 1 5の成形品の製 造方法。
1 8 . 該光透過扳は該成形品と密着されているかまたは 1 m m以下の 間隙で配置されている請求の範囲 1 5の成形品の製造方法。
1 9 . 該光透過板が 7ォトマスクである請求の範囲 1 5の成形品の製 造方法。
2 0 . 請求の範囲 1の製造方法により得られた成形品。
2 1 . 請求の範囲 2の製造方法により得られた成形品。
2 2 . 請求の範囲 1の製造方法により得られた成形品の記録材料とし ての使用。
2 3 . 請求の範囲 2の製造方法により得られた成形品の記録材料とし ての使用。
2 4 . 繰返し単位中に少なくとも 1個の多環縮合芳香族環或いはジフ ェニル環を含む単位より搆成された線状ポリマー組成物より形成された 成形品の表面に波長が約 i 5 0 n m〜約 3 8 0 n mの範囲の紫外線を照 射せしめることを特徵とする表面が改質されたまたはエッチングされた 成形品の製造方法。
2 5. 少なく とも一軸に延伸されたポ リ エチレンテレフタ レ一 ト成形 品の表面に、
(a') 波長が 2 2 0 n m~ 3 8 0 n mの範囲の紫外レーザーを、
(b) 少なく とも 1 0 AwZcm2の密度で、 且つ
(c ) 閾値よりも低いフルエンスで照射せしめる
ことを特徵とする、 該レーザー照射前と比べて、 該ポリ エチレンテレフ タレ一卜成形品の表面の状態が改質または変色されたポリエチレンテレ フタ レー 卜の成形品の製造方法。
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